StoryWeaver

2014


「物語をピアノで奏でた音とビジュアルで織る。」Story Weaverは、アルスエレクトロニカセンターの巨大映像空間Deep Spaceを最大限に活用し、物語を「体感」として伝えるピアノ•パフォーマンスである。このプロジェクトでは、日本人なら誰もが知る口承伝承•民話である「鶴の恩返し」を題材に、体験型パフォーマンスを通して日本の文化を幅広い人たちに伝えることを試みる。



2011年の3.11.(東日本大震災)は、私たち日本人にとって、日本の自然の豊かさと脅威、それだからこそ生まれる精神、文化、人と人の関係、社会を見つめ直すきっかけとなった。「日本独特の文化を、世界中の幅広い年齢層の人たちに、アルスエレクトロニカとのコラボレーションならではの方法で伝えられないだろうか。」ピアニストのMaki Namekawaのこの問い掛けに対して、リンツ在住の日本人作曲家Chiaki IshikawaとイラストレーターEmiko Ogawaが呼応し、さらにNaohiro Hayaishi(ヴィジュアル•プログラミング)、Tetsuro Yasunaga(ワークショップ・プログラミング)、Hideaki Ogawa(アートディレクション)がチームに加わった。アルスエレクトロニカチームとのコラボレーションのもと、日本の豊かな水辺の風景を喚起させる「鶴」の物語が、同じ水辺の都市であるリンツと共鳴し、上演される。



Story Weaverは、ピアノからのデジタル信号と、Deep Spaceの壁面、床面の映写ヴィジュアルアニメーションをつなぎ、物語をあたかも織ってゆくかのように表現する。Story Weaverというコンセプトは、「鶴の恩返し」のストーリーの中で、鶴が恩返しのために「機を織る」ところからもインスピレーションを受けている。ピアニストがピアノで演奏を始めると、まるで機織りで織るように糸が舞い、物語の世界が広がってゆく。Deep SpaceのL字型の構造を最大限に活用することで、観客の位置、目線が、紙芝居や スクリーン画面の枠に応じて遷移するのでなく、上下に移動したり、真上からその物語の空間を見つめるような、ユニークな体験を提供する。



日本の民話は口承伝達であり、語り部によって少しずつ異なる物語が伝えられていた。そしてその行為は文化を次の世代に伝え、その文化に根ざした精神をコミュニティーで共有する作業であった。Story Weaverでは、今では語り継がれなくなってきた物語、そして失われつつある、人と出会い「共有するライブ体験」を芸術的な手法で再構成することを目的としている。



Storyweaver from h.o on Vimeo.

Storyweaver (2014) from h.o (hdoto) on Vimeo.

StoryWeaver  (2014) from h dot o on flickr.

Info


Selected Exhibition
  • 09.2014 Ars Electronica Festival, Ars Electronica Center, Linz / Austria


Credit

Collaboration with Maki Namekawa, Chiaki Gloessl, Tetsuro Yasunaga

Chief: Emiko Ogawa

Concept: Emiko Ogawa, Maki Namekawa, Chiaki Gloessl, Naohiro Hayaishi, Hideaki Ogawa

Piano Performance: Maki Namekawa

Composer: Chiaki Gloessl

Visualization: Naohiro Hayaishi, Emiko Ogawa, Hideaki Ogawa

System Development: Naohiro Hayaishi, Hideaki Ogawa

Drawings: Emiko Ogawa

Workshop: Tetsuro Yasunaga

Art Direction: Emiko Ogawa + Naohiro Hayaishi + Hideaki Ogawa




Supported by: Arts Council Tokyo